おもいおもい

仕事のこと、家族のこと、気付いたことなどをおもいおもいに綴ります。

部下思いの上司と、上司思いの部下のはなし

先日、直属の上司からこんなメールが届きました。 

  1. 依頼に対しては必ず理由を述べないと「命令」になります。
  2. 下位職から上位職への「命令」は組織運営上あり得ません。
  3. 「約束」についても同様で、上位職から下位職への「約束」は組織運営上ありえません。
  4. 「推測」が履行されていないことについての「権利の主張」と「義務の強要」はどこかに 認識の誤謬があると判断します。

そもそもどうして上司がこんな事を言い出したのか。まずはその前提をお話ししたいと思います。

先週、私はどうしても決裁が欲しい案件があり、上司に依頼していました。上司も「金曜までに結論を出す」と言って下さいました。よかった。これで仕事が前へ進みます。

…しかし、待てど暮らせど決裁がおりません。週が明け、さすがにマズいと思った私は改めて上司に依頼をしました。多忙を極める上司の事です、部下からの依頼の1つや2つ、忘れる事もあるでしょう。ただ、新たな案件として他の仕事の後ろに回されるのはさすがに困ると思い、「先週お話していた○○の案件です。金曜日に回答を頂くお約束でした。」と一言申し添えました。
結果、その“一言”が上司の癇に障ってしまったのです。

 

さて、それでは改めて上司のメールを順番に見てみましょう。

 

1.依頼に対しては必ず理由を述べないと「命令」になります。

私が申し添えた「金曜日に回答を頂くお約束でした。」が『理由が無い』上司に対する『命令 』であると解釈されてしまいました。

ん?逆に理由があれば命令じゃ無いのか?

例えば「おい、腹が減ったから焼きそばパン買って来いよ!」と言われたらそれは明らかな命令と感じます。焼きそばパンが欲しい理由は「腹が減った」。極めて明確です。

つまり理由の有無に関わらず命令は命令であり、依頼は依頼だということです。
次に移ります。

 

2.下位職から上位職への「命令」は組織運営上あり得ません。

これはよくわかります。部下が上司に「おい、焼きそばパン買って来いよ!」などと言ったら大問題です。そもそもこの部下お金をちゃんと上司に渡しのでしょうか?もしお金を渡さずに言っているのであればそれはもう立派な恐喝です。上司に自腹で焼きそばパンを買わせる部下。超絶ブラック企業です。
この項目については全く異論はありません。ダメ。絶対。
次です。

 

3.「約束」についても同様で、上位職から下位職への「約束」は組織運営上ありえません。

これはどうでしょう?「金は後で渡すから焼きそばパン買って来いよ!」と上司に言われ、買って来た途端に「あぁ?金を渡すなんて言っていないだろ。そもそも上位職から下位職への約束は組織運営上ありえない!」と言い出す上司。これはいけませんね。上司であっても部下と交わした約束はきちんと守らなければ。さっさと180円払ってください。
次で最後です。

 

4.「推測」が履行されていないことについての「権利の主張」と「義務の強要」はどこかに認識の誤謬があると判断します。

(※誤謬 - Wikipedia

「勝手に金が貰えると思い込んだのはそっちだろ!それを『私には金を貰う権利がある』だの、『あなたには払う責任がありますよね?』だのウルセーんだよ!いいからさっさとその焼きそばパンよこせ!」

 

だんだんと上司がただのチンピラに見えてきました…。

という事で、1.2.で一見正しいそうな一般論をぶち上げ、3から4にかけて一気に自己弁護の詭弁を振りかざす部下思いの上司と、そのメールにシカトをかます上司思いの部下が織り成す心温まるストーリーをお届けしました。ちなみに上司は本当に「焼きそばパン買ってきて」が口癖です。買ってきた事ありませんが。
ではまた!

【パンポーチ】【まるでパンみたいな】ペンポーチ (焼きそばパン)